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ネットショップは自作すべき?メリット・デメリットや自作方法も紹介

ホームネットショップ開業ネットショップは自作すべき?メリット・デメリットや自作方法も紹介

ネットショップ開業 · 2022年11月1日

「ネットショップは自作するべきなのだろうか…?」

ネットショップを開業するに当たって、そのようにお悩みではありませんか?

いざネットショップを開設しようとすると、自作する他、制作を外部に依頼したり、ECモール(Amazon、楽天市場など)で商品販売を行うという手段もあり、どれが最善の選択か迷ってしまいますよね。

ただ、結論から言えば「ビジネスとして本気で利益を追求していきたい」とお考えならネットショップは自作するのがおすすめです。

自作することで、コストを抑えられるためです。

ネットショップの制作を依頼すれば、制作費として多額の初期費用を支払うことになりますし、ECモールで商品を販売する場合は運用コストがかさんでくる可能性が非常に高いです。

しかしネットショップを自作すれば、そのような初期費用や運用費用といったコストを抑えてネットショップを開業・運営できるのです。

コストとはつまり支出のことですが、収入(売り上げ)に対して支出が少なければ少ないほど、あなたの元に残るお金は大きくなりますよね。

だからこそ、より本気で利益を追求しようと思うならネットショップは自作するべきなのです。

とはいえ、ネットショップを自作するにしても、そのメリット・デメリットを把握した上で慎重に判断したいところです。

また、具体的にどのような自作方法があるのかを知り、あなたに合ったものを選ぶ必要もあります。

そこでこの記事では以下のような内容についてお話ししていきます。

・ネットショップを自作するメリット・デメリット
・ネットショップの自作がおすすめな人とおすすめできない人の特徴
・ネットショップを自作する5つの方法について

お読みいただくことで、そもそもあなたはネットショップを自作するべきなのか、ということが判断できるようになるはずです。

さらに、ネットショップを自作することを決断された場合は、あなたが選ぶべき自作方法も決めることができる内容となっています。

ぜひ最後まで読み進めてみてくださいね。

目次

  • 1. ネットショップの自作は本気で利益を追求していきたい人におすすめ
    • 1-1. ネットショップは自作する方がコストを抑えやすい
    • 1-2. ネットショップは自作する方が自由度の高いデザインをしやすい
  • 2. ネットショップを自作する5つの方法
        • 関連記事
  • 3. ネットショップを自作するメリット
    • 3-1. 短期間でオープンしやすい
    • 3-2. スキルやノウハウが身に付く
    • 3-3. より多くの売り上げを手元に残せる
  • 4. ネットショップを自作するデメリット
    • 4-1. 方法によっては開設に手間がかかる
    • 4-2. 集客や宣伝を自分で行う必要がある
    • 4-3. ネットショップの不具合に対応しなくてはならない
  • 5. ネットショップを自作するのがおすすめな人・おすすめできない人
    • 5-1. ネットショップを自作するのがおすすめな人
    • 5-2. ネットショップの自作をおすすめできない人
  • 6. ネットショップの自作方法は慎重に選ぼう
  • 7. あなたにおすすめなネットショップの自作方法
    • 7-1. ASPカートの利用がおすすめな人
      • 7-1-1. ASPカートの概要
      • 7-1-2. ASPカートを利用してネットショップを自作する場合の費用
      • 7-1-3. ASPカートを利用してネットショップを自作するメリット
      • 7-1-4. ASPカートを利用してネットショップを自作するデメリット
      • 7-1-5. ASPカートを利用してネットショップを自作すべき人
    • 7-2. ECオープンソースの利用がおすすめな人
      • 7-2-1. ECオープンソースの概要
      • 7-2-2. ECオープンソースを利用してネットショップを自作する場合の費用
      • 7-2-3. ECオープンソースを利用してネットショップを自作するメリット
      • 7-2-4. ECオープンソースを利用してネットショップを自作するデメリット
      • 7-2-5. ECオープンソースを利用してネットショップを自作すべき人
    • 7-3. 既存サイトへの決済サービス導入がおすすめな人
      • 7-3-1. 既存サイトへの決済サービス導入の概要
      • 7-3-2. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作する場合の費用
      • 7-3-3. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作するメリット
      • 7-3-4. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作するデメリット
      • 7-3-5. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作すべき人
    • 7-4. ECパッケージの利用がおすすめな人
      • 7-4-1. ECパッケージの概要
      • 7-4-2. ECパッケージを利用してネットショップを自作する場合の費用
      • 7-4-3. ECパッケージを利用してネットショップを自作するメリット
      • 7-4-4. ECパッケージを利用してネットショップを自作するデメリット
      • 7-4-5. ECパッケージを利用してネットショップを自作すべき人
    • 7-5. スクラッチ開発がおすすめな人
      • 7-5-1. スクラッチ開発の概要
      • 7-5-2. スクラッチ開発でネットショップを自作する場合の費用
      • 7-5-3. スクラッチ開発でネットショップを自作するメリット
      • 7-5-4. スクラッチ開発でネットショップを自作するデメリット
      • 7-5-5. スクラッチ開発でネットショップを自作すべき人
  • 8. まとめ
        • 関連記事

1. ネットショップの自作は本気で利益を追求していきたい人におすすめ

右肩上がりの利益

冒頭でもお伝えしましたが、より本気で利益を追求したいという方には、ネットショップを自作することをおすすめします。

その主な理由は、選択する自作方法にもよりますが、「コストが抑えやすい」という点にあります。

また、ブランディングの観点から「(ECモールへの出店と比べて)自由度の高いデザインをしやすい」こともビジネス面で有利に働くはずです。

ここではそのような、「本気で利益を追求していきたい人にネットショップの自作がおすすめな理由」についてもう少し詳しくお話ししますね。

1-1. ネットショップは自作する方がコストを抑えやすい

ネットショップをビジネスとして運営するなら、純粋に売り上げを伸ばすことはもちろん、コストを抑えることにも注力する必要がありますよね。

ネットショップは、方法にもよりますが、自作することで初期費用や運用費を抑えられるため、利益を追求していこうと考えている方にとっては自作するのがおすすめなのです。

以下の表は、ネットショップを自作する場合・外部に依頼して制作する場合・ECモールで販売を行う場合ごとに必要な費用の最低額をまとめたものです。

初期費用運用費手数料
自作0円〜0円〜決済手数料のみ(3%〜)
外部に依頼数十万円〜数千円〜/月(保守・管理費)・決済手数料(3%〜)は必須・ネットショップ用システム利用料※制作会社の採用したシステムによる
ECモールで販売0円〜0円〜・決済手数料(3%〜)・ポイント負担(2.5%〜)

この表に記載した費用目安は、あくまで最低額を示したものです。

そのため、ECモールで販売する場合、例えばAmazonや楽天市場であれば月額利用料(運用費)が発生しますし、自作する場合でも選択する方法によってはもっと高額な費用が必要となることもあります。

とはいえ、ネットショップの開設・運用費用をできる限り抑えるならば、やはり最低コストが最も小さい(=コスト削減を極限まで追求できる)「自作」を選択するべきなのです。

1-2. ネットショップは自作する方が自由度の高いデザインをしやすい

ネットショップは自作することで、ECモールに出店・出品する場合と比べて自由度高くショップをデザインすることができます。

ネットショップのデザインは、ビジネスとしてネットショップを運営していくならこだわっておくべきポイントです。好印象なデザインをネットショップに施すことで、次のような効果が期待できるからです。

◆あなたのお店や販売する商品の雰囲気・特徴を視覚的に把握してもらえる◆デザインの与える印象が購入のきっかけになる◆印象的なデザインによって覚えてもらいやすくなり、お客様のファン化・リピーター化に繋がる

このような効果は、コストを抑えることに比べれば間接的ではありますが、利益の成長を左右する要素であることには違いありません。

しかし、あなたもECモールでのショッピング経験があればお分かりかと思いますが、ECモールではお客様の印象に残るようなショップデザインを施すのは難しいのです。

かといってネットショップの制作を外部に依頼すれば、自由にデザインができてもその分コストが必要となります。

ネットショップを自作すれば、方法によって自由度に多少の差はあれど、コストを抑えつつショップに印象的なデザインを施すことができます。

こういった理由から、ビジネスとしてより本気で利益を追求していきたい方には、ネットショップの自作は大変おすすめなのです。

2. ネットショップを自作する5つの方法

ネットショップを構築する様々な方法

お伝えしている通り、本気で利益を追求したい人にはネットショップの自作はおすすめです。

しかし一言に「自作する」と言っても、その方法はいくつかあり、方法によってはあなたに適さないものもあります。

それぞれの自作方法がどのような場合に向いているのかは「7. あなたにおすすめなネットショップの自作方法」で詳しくお伝えしますが、まずは基礎知識としてネットショップの自作方法にはどのようなものがあるのかを把握しておきましょう。

ネットショップを自作するには、主に以下の5つの方法があります。

ネットショップを自作する方法
ASPカートの利用ASPカートとは、ネットショップに必要な機能をWeb上で利用できるプラットフォームのこと。無料で利用できるサービスやプランもあり、初期費用がかからない場合もある。サービスによっては、画面に表示された指示通りに設定や商品登録を行うだけで即日開設も可能。初心者にも取り組みやすい自作方法の一つ。
◆ASPカートの例STORES、BASEなど
ECオープンソースの利用ECオープンソースとは、一般公開されたネットショップのためのプログラムのこと。サーバーにインストールすることで利用する。基本的に無料で公開されているため、初期費用はかなり抑えられる。利用するオープンソースによって、必要な技術力に差があるため、プログラミングの知識がない場合はどのECオープンソースを利用するか慎重に選ぶ必要がある。
◆ECオープンソースの例EC-CUBE、WordPressのプラグイン(WooCommerceなど)
既存サイトへの決済サービス導入既に自身のサイトを運営していて、取り急ぎ決済の仕組みだけ必要といった場合は、決済サービスを導入することで、既存サイトをネットショップとして運営することもできる。
◆既存サイトへ導入できる決済サービス例PayPal、Stripe
ECパッケージの利用ECパッケージとは、ネットショップに必要な仕組みや機能がセットになったソフトウェアのこと。販売会社から購入・サーバーにインストールすることで利用する。(クラウド上で利用できるタイプもあり)独自性の高いカスタマイズや、基幹システム・在庫管理システムとの連携が必要な場合も対応できる。
◆ECパッケージの例ecbeing、ebisumart
スクラッチ開発スクラッチ開発とは、既存のプログラムやソフトウェアを利用せず、ゼロからネットショップを開発すること。高い技術力と莫大なコストが必要だが、ゼロからの自作であるため、必要に応じて自由に機能や仕様をカスタマイズできる。基本的には超大規模ネットショップで選択される方法。

ネットショップを自作するには、このように複数の方法があります。

中には初めて聞いた自作方法もあったかと思いますが、ここでは「そんな方法があるのか」ということを大体把握しておいてもらえれば大丈夫です。

もし自作することを決められた場合はこうした方法の中からあなたに適したものを選ぶ必要があるので、各方法の大まかな特徴をひとまず心に留めておきましょう。

関連記事

WordPressでのECサイトの自作に関する以下の記事もあわせてお読みください。
WooCommerceとは|中小企業やスタートアップにおすすめのプラグイン
WooCommerceの使い方|初心者でも出来る簡単図解解説

3. ネットショップを自作するメリット

ネットショップの自作メリット

ネットショップを自作するかどうか迷われているなら、自作することのメリットやデメリットについても知っておきたいですよね。

そこでここでは、ネットショップを自作するメリットをご紹介します。それが以下の3つです。

・短期間でオープンしやすい
・スキルやノウハウが身に付く
・より多くの売り上げを手元に残せる

順番にお話ししますね。

3-1. 短期間でオープンしやすい

ネットショップを自作すると、ECモールで商品販売を行う場合や外部に制作してもらう場合に比べて、短期間でオープンにこぎつけることができます。

もちろんどのような方法で自作するかにもよりますが、基本的に自作した方がオープンするまでの期間は短くて済むと考えておいてください。

※「ECパッケージの利用」と「スクラッチ開発」は例外

というのも、ネットショップを自作しない場合には次のようなことに時間を取られてしまうからです。

ECモールで商品販売する場合◆審査ECモールで商品を販売するためには審査に通過する必要があります。審査にかかる期間の目安は以下の通りです。
・Amazon…3営業日程度・楽天市場…2週間〜1ヶ月(書類審査)+2週間〜1ヶ月(開店前審査)・Yahoo!ショッピング…2〜10営業日(契約審査)+2〜5営業日(開店審査)
ネットショップ制作を依頼する場合◆打ち合わせ外部に制作を依頼する場合、制作に取り掛かるまでに条件のすり合わせや仕様決定のための打ち合わせが必要となります。さらに相見積もりを取る場合は、契約に至る前に数社と打ち合わせをすることになります。
ネットショップを自作する場合★審査・打ち合わせは不要
※ネットショップを構築するための作業はありますが、方法やあなたの作業スピードによっては即日で完了できます。(ネットショップさえ出来上がっていれば、いつでもオープン可能)

一方で、自作する場合はオープンさせるための審査や、制作に入るまでの打ち合わせを必要としません。(クレジット決済を利用するための審査は必要。)

あなたがスピーディーにネットショップの構築作業を行えば、その分短い期間で開設にこぎつけることができるのです。

開設までに時間がかかってしまうとその間は利益を得ることができませんから、短期間でオープンしやすい点は重要なメリットですよね。

※販売会社からネットショップ用のソフトウェアを購入する必要のあるECパッケージを利用して自作する場合は打ち合わせが必要となるケースもあります。

3-2. スキルやノウハウが身に付く

ネットショップを自作することは、あなたのスキルアップにも繋がります。

作業量やレベルに差はあれど、あなたが実際に手を動かしてネットショップを作り上げるからです。また、自作したネットショップへ集客する中でもスキルやノウハウが身に付くはずです。

ネットショップを自作し、運営する中であなたが身に付けられるスキルとして例えば以下のようなものがあります。

◆Webサイトの制作スキルECオープンソースを利用してネットショップを自作する場合、Webサイト制作にも流用できるスキルや知識が身に付きます。

◆プログラミングスキルECオープンソースやECパッケージを利用してネットショップを自作し、さらにカスタマイズにも取り組む場合、プログラミングのスキルが身に付きます。

◆SNS運用ノウハウ自作したネットショップへの集客にはSNSの活用が欠かせないため、集客に繋がるようなSNS運用のノウハウが身に付きます。

◆Web広告運用ノウハウ自作したネットショップへの集客にはWeb上・SNS上に表示される広告も非常に有効です。そういったWeb広告運用にも取り組むことでノウハウが身に付きます。

もちろんこうしたスキルは、あなた自身がリサーチし手を動かして習得しなければなりませんので、相応の時間や労力は必要となります。

しかし、身に付けたスキルや知識は決して無駄になることはありません。

ネットショップの運営を続ける上で恒常的に役立ちますし、ネットショップ以外のビジネスにも繋げられるはずです。

ネットショップを自作し運営することで、そのような一生の財産とも言えるスキルを多く身に付けることができるのです。

3-3. より多くの売り上げを手元に残せる

ネットショップは、自作して運営した方が多くの売り上げを手元に残しやすいです。

選んだ自作方法にもよりますが、基本的にはECモールで販売を行ったり、制作を外部に依頼する場合よりも運用コストを抑えられるからです。

例えばECモールで商品を販売する場合、運用費として以下のようなものが必要となります。

大手ECモールで必要となる運用費
Amazon(小口出品の場合)・成約料:100円/1件・販売手数料:8〜15%・カテゴリー成約料(本・CD・DVDの場合):80〜140円
楽天市場(がんばれ!プランの場合)・月額出店料:19,500円・システム利用料:3.5〜7%・システムサービス利用料:1.1%〜・R-Messe(お客様からとのコミュニケーション機能):3,000円・楽天市場決済利用料:〜3.5%
Yahoo!ショッピング・ストアポイント原資負担:1%〜・キャンペーン原資負担:1.5%〜・決済手数料:3%〜※アフィリエイト経由の購入があった場合はさらに1%〜の原資負担等あり

※上記費用は全て税別で記載しています。

ECモールで商品販売を行った場合、こういった各種運用費を支払わなければならず、その分あなたの元に残る売り上げは少なくなってしまうのです。

また、ネットショップを外部に制作してもらう場合も月々の保守・管理費用(少なくとも数千円〜)+決済手数料が必要となる可能性が高く、やはりその分手元に残る売り上げは減ってしまいます。

しかし、ネットショップを自作すれば以下のどちらかで収まるケースも多いです。

◆最低限の決済手数料のみで済む(目安:3%〜5%)
◆最低限の決済手数料(目安:3%)+サーバー・ドメイン代(目安:1,000〜2,000円/月)

※「ECパッケージの利用」「スクラッチ開発」によって自作した場合は例外です。

このようにネットショップを自作することで、月々の固定費が不要、あるいは非常に少ない金額で済みますし、売り上げ金額に応じた手数料率もかなり小さく抑えることができます。

そしてその分、より多くの売り上げ金額をあなたの元に残すことができるのです。

この点は利益にも直結するため、非常に大きなメリットと言えますよね。

4. ネットショップを自作するデメリット

ネットショップの自作デメリット

ネットショップを自作することでご紹介したようなメリットを得られますが、その一方でデメリットも存在します。

それが以下の3つです。

方法によっては開設に手間がかかる集客や宣伝を自分で行う必要があるネットショップの不具合に対応しなくてはならない

ネットショップを自作するかどうか決める上で、こうしたデメリットについてもきちんと知っておくことは重要です。

一つずつ見ていきましょう。

4-1. 方法によっては開設に手間がかかる

ネットショップの自作方法によっては開設に手間がかかってしまう場合があります。

例えば、以下の3つの自作方法では次のような作業が必要となってきます。

ECオープンソースの利用・レンタルサーバーの契約・ドメインの取得・ECオープンソースのインストール・ネットショップの構築作業・デザインや機能のカスタマイズ(必要な場合)
ECパッケージの利用・サーバーの準備・ドメインの取得・販売会社への問い合わせ/打ち合わせ・ECパッケージのインストール・ネットショップの構築作業・デザインや機能のカスタマイズ(必要な場合)
スクラッチ開発・サーバーの準備・ドメインの取得・ネットワークなどネットショップ用のインフラの整備・ネットショップの構築作業(ゼロから企画・プログラミング)・セキュリティ対策など

Webサイト構築に関して多少の知識がある方なら、ECオープンソースを利用した方法でも比較的スムーズに開設にこぎつけられるはずですが、そうでない場合はこれらの3つの方法を選ぶと多かれ少なかれサイト構築のための知識や技術を事前に習得しておく必要があります。

身に付けた知識や技術は無駄になることはありませんが、開設のために労力がかかりすぎるというのも考えものです。

ネットショップの自作に踏み切る場合は、自作方法によってこうしたデメリットが伴うことも理解した上で、どの方法を選ぶか慎重に決める必要があるのです。

4-2. 集客や宣伝を自分で行う必要がある

自作したネットショップを運営していく場合、集客や宣伝は自分で行う必要があります。

自作したネットショップは、開設しただけでどんどんお客様がアクセスしてくれるという状況にはならないからです。

このため、例えば次のような方法でネットショップへの集客や宣伝に取り組まなければなかなか売り上げを伸ばしていくことはできません。

◆InstagramやTwitterなどのSNS運用魅力的な商品画像などを投稿し、PRを行う。
◆Web広告の運用Googleや各SNSなどに出稿料を支払い、Web/SNS上に広告を掲載する。(クリック=アクセスされるまで料金が発生しない広告タイプも多く、無闇に出稿料を支払う必要は無い)
◆SEO対策に取り組むGoogleなどの検索結果画面にサイトを上位表示させて、アクセス数を増やすための施策(=SEO対策)に取り組む。

一方で、ECモールで出店・出品する場合は、購買意欲の高いお客様がすでにモール内に集まっている状態であるため、自力だけで集客を行わなければならないというわけではありません。

モール内でお客様が検索をかけた際に商品がうまくヒットすれば、あなた自身が集客を行わなくても商品を購入してもらえる可能性が十分にあるのです。

ネットショップを自作した場合はそうはいかないため、あなたの手で集客・宣伝を行う必要があり、その分の労力やコストを考えると、この点はデメリットと言わざるを得ません。

4-3. ネットショップの不具合に対応しなくてはならない

自作したネットショップに不具合が発生した場合は、必要な対応をあなたが行うことになります。

ECモールに出品・出店する場合、モール側の不具合にあなたが対応する必要はありませんし、ネットショップ制作を外部に依頼した場合は依頼先に保守対応を任せることができます。

しかしあなた自身が制作したネットショップに不具合があった場合は、その対応を行うのもあなたなのです。

とはいえ、「フルスクラッチ開発」以外の自作方法では、不具合があった場合にも以下のような手段で解消できる可能性が高いです。

ASPカートの利用ASPカートのサービス提供会社のサポートを受ける
ECオープンソースの利用不具合の内容を検索してみる(利用者の多いECオープンソースならトラブルシューティングがネット上で共有されている可能性が高い)
ECパッケージの利用ECパッケージの販売企業に問い合わせてみる
既存サイトへの決済サービス導入・既存サイトの作成プラットフォーム側に問い合わせてみる・導入した決済サービス提供企業に問い合わせてみる

このように、あなた自身が対応する必要があっても、頼る先が無いというわけではありません。

※「フルスクラッチ開発」であなたがゼロからネットショップを制作した場合は、頼れる先も無い可能性が高いので留意しておきましょう。

また、ASPカートのサービス提供会社は充実したサポート体制を整えていることが多いので、このデメリットをかなりネックに感じるという場合は、自作方法としてASPカートの利用を積極的に検討してみると良いですよ。

5. ネットショップを自作するのがおすすめな人・おすすめできない人

おすすめアドバイス

ここまでで、ネットショップを自作することの概要やメリット・デメリットについては把握していただけたかと思います。

とはいえ、まだネットショップを自作するべきかどうか決めかねていらっしゃるかもしれませんね。

そこでここでは、これまでにご紹介した内容を踏まえて、ネットショップを自作するのがおすすめな人とおすすめできない人の特徴を以下の通りにまとめています。

それぞれもう少し詳しくお話ししますので、自作するべきかどうか判断しきれずにいるならぜひ参考にしてみてくださいね。

5-1. ネットショップを自作するのがおすすめな人

これまでにもお伝えしてきたように、本気で利益を追求していきたいという場合はもちろんネットショップを自作するのはおすすめです。

それは前提として、その他にも以下のような特徴に当てはまる方には、自作することをより強くおすすめします。

商品に独自性がある
商品に独自性があるなら、ネットショップを自由度高くデザインできる自作がおすすめです。商品の独自性はあなたのネットショップの強みでもあります。その強みを視覚的に把握してもらえるようなショップデザインにこだわって、購入のきっかけ作りやお客様のファン化に繋げましょう。
Web/IT関連の知識や技術を習得することに抵抗が無い
ネットショップを自作したり、その後集客を行うためには、WebやIT関連の知識・技術が少なからず必要です。それらを調べたり学んだりして習得していくことに抵抗が無い場合は、ぜひネットショップを自作することをおすすめします。
将来的にネットショップの規模を拡大させたい
将来的にネットショップの規模を拡大させたいとお考えなら、市場やお客様のニーズに合わせて柔軟に仕様や機能をカスタマイズできる自作方法でネットショップを作成しておくべきです。開設直後はカスタマイズが必要なくても、売り上げが安定してきて、そこからさらに拡大・成長を目指す際にはそういったカスタマイズ性の高さが重要になってきます。

本気で利益を追求したいとお考えで、さらにこういったケースに一つでも当てはまるのであれば、ネットショップは自作する方が適しているはずです。

ぜひ自作に踏み切りましょう。

5-2. ネットショップの自作をおすすめできない人

一方で次のようなケースに当てはまる方には、ネットショップを自作することはおすすめできません。

商品価格に強みがある
商品価格に強みがあるのなら、ネットショップを自作するよりECモールで販売する方が適している可能性が高いです。価格に強みがある(安価で販売できる)場合、さほど集客に注力しなくても、安い商品を求めるECモールユーザーに購入してもらいやすいからです。
Web/IT関連の知識や技術を習得する自信が無い
お伝えしている通り、ネットショップを自作し、集客を行うためにはWeb/IT関連の知識や技術が必要となってきます。また、万が一不具合が発生した場合にきちんと対応していくためにも、こうした知識・技術が欠かせません。自作方法によっては高度な技術が不要な場合もありますが、そもそもこういった分野に苦手意識があるならネットショップの自作はおすすめできません。制作を依頼したり、物販用のアプリ(メルカリ、minne等)の利用を検討してみてください。
そもそも一定以上の利益を求めていない
ここまで一貫して、本気で利益を追求する方にはネットショップの自作をおすすめしてきましたが、逆に「お小遣い程度の金額が稼げれば良い」とお考えの方には、自作はおすすめしません。ネットショップは自作すれば、手間をかけた分、運用コストや商品販売に必要な手数料を削減することができますが、月に数万円程度の利益が出れば良い場合は、必要な利益に対して労力が大きすぎることがほとんどです。こういった場合は、Yahoo!ショッピングなどの固定費が不要なECモールへ出店したり、物販用のアプリを利用した方が利益と労力のバランスを取りやすいです。
自力での集客に自信が無い
既にお伝えしましたが、ネットショップを自作した場合、集客や宣伝はあなた自身で行う必要があります。
そのためのSNS運用やWeb広告運用、SEO対策といった手段に高いハードルを感じていたり、そこまで注力できないという場合には自作はおすすめできません。代わりに集客力の高いECモールでの商品販売を検討してみてください。

このようなケースに当てはまる場合は、自作以外の方法でネットショップを開設したり、ショップではなくアプリを利用した商品販売などを検討してみてくださいね。

6. ネットショップの自作方法は慎重に選ぼう

様々な選択肢

ここまでお読みいただいたことで、ネットショップを自作することを決断できたのではないでしょうか?

そうなると、次は「どの方法で自作するのか?」を決めていかなければなりません。

ネットショップの自作方法には次の5つがあり、それぞれの大まかな特徴についてはすでにご説明しましたよね。

◆ASPカートの利用◆ECオープンソースの利用◆既存サイトへの決済サービス導入◆ECパッケージの利用◆スクラッチ開発

もしかすると各方法の特徴をご紹介した時点で、なんとなくどの方法が良さそうか目星をつけられているかもしれませんね。

ただ、「なんとなく」でネットショップの自作方法を決めてしまうのは、実は少々危険です。

というのも、もっと細かく見ていくと、それぞれの自作方法で必要な費用や労力、メリット・デメリットに様々な違いがあるからです。こういった違いがあるため、あなたに適した方法ももちろんありますが、反対に選ぶべきではない方法もあるのです。

例えば、ネットショップは自作する方がコストを抑えやすいとはお伝えしましたが、「ECパッケージの利用」や「スクラッチ開発」によるネットショップの自作は例外で、これらの方法を選択すると大きなコスト負担が発生してしまいます。

そのため、個人事業主の方や小規模にネットショップを始めたいとお考えの方には、こうした自作方法はコスト面でのリスクが大きく、選択肢からは除外するべきです。

また、初期費用や月々の固定費を無料で済ませることもできるのは「ASPカートの利用」による自作ですが、その分売り上げが大きくなってくるにつれて支払う手数料も見過ごせないほどの額になってくる可能性があります。

このことから、ネットショップ開設時は小規模でも、運用を続ける中でどんどん売り上げを伸ばしていきたいのなら「ASPカートの利用」はおすすめしません。

このように、自作方法の中にはあなたに適さないものもあるため、それぞれの特徴を詳しく知った上で慎重に選択しなければならないのです。

そのために、各自作方法について、この後続けて詳しく説明します。しっかりと最後までお読みいただき、あなたに本当に適した自作方法選びに役立ててくださいね。

7. あなたにおすすめなネットショップの自作方法

ネットショップを自作する様々な方法

早速ですが、それぞれの自作方法の特徴について以下の表にまとめたのでご覧になってみてください。

難易度費用メリットデメリットおすすめな人
ASPカート★☆☆☆☆・初期費用:0〜10万円・運用費:0〜数万円/月手軽さカスタマイズ性の低さ個人事業主/中小企業(特に手軽さ重視)
ECオープンソース★★★☆☆・初期費用:0・運用費:1,000〜2,000円/月コストの抑えやすさ知識・技術が必要個人事業主/中小企業(特にコスト削減重視)
既存サイトへの決済サービス導入★★☆☆☆・初期費用:0・運用費:0既存サイトを有効活用できる決済以外の機能を実装できない既にWebサイトを運営している個人事業主/中小企業
ECパッケージ★★★★☆・初期費用:300万円程度〜・運用費:数十万円/月ネットショップの基本機能や関連機能がセットになっている初期費用・運用費共に高額1,000万円以上の月商を見込める中〜大企業
スクラッチ開発★★★★★・初期費用:1,000万円〜・運用費:数十万円〜/月要件に合わせて自由にカスタマイズ可能非常に多くのリソースが必要大企業

※運用費には、決済手数料は含みません。

ここでは、このような各自作方法の特徴についてご紹介しつつ、それぞれの方法がどんな人に適しているかを説明していきますね。

7-1. ASPカートの利用がおすすめな人

まずは、ASPカートを利用してネットショップを自作する方法の特徴や、どのような人に適しているかを説明します。

7-1-1. ASPカートの概要

ASPカートを利用することで、ネットショップに必要な機能をWeb上で使うことができます。

代表的なサービスにはBASEやSTORESなどがあり、多くの場合、アカウントを作成して画面に表示された指示に従って操作をするだけで簡単に自分のネットショップを開設することができます。

難易度は非常に低く、最も手軽なネットショップの自作方法と言えます。

7-1-2. ASPカートを利用してネットショップを自作する場合の費用

ASPカートは、大きく以下の2タイプに分けることができ、それぞれで必要な費用が異なります。

◆無料で利用できる比較的シンプルなサービス→初期費用・運用費が無料(決済手数料がやや高めに設定されている場合が多い。例えばSTORESの無料プランの場合、5%に設定されている。)
◆初期費用や月額利用料などを支払って豊富な機能やデザインテンプレートを利用できるサービス→初期費用に〜10万円、月々の運用費に〜数万円が必要(決済手数料は安く設定されている場合が多い。例えばSTORESの有料プランの場合、3.6%に設定されている。)

ASPを利用して自作する場合、初めてネットショップを運営するなら、まずは無料のシンプルなサービスから利用するのが安全です。

無料であるため、コスト面のリスクを負わなくて済みますし、最初のうちは機能が豊富でも十分に使いこなせない可能性が高いからです。

もしネットショップを運用する中で機能などに物足りなさを感じるようであれば、その時点で有料プランや有料サービスに切り替えればOKです。

7-1-3. ASPカートを利用してネットショップを自作するメリット

ASPカートの利用によってネットショップを自作するメリットは、なんといってもその手軽さです。

多くのASPカートサービスでは、アカウントを作成し管理用ページなどにログインすれば、次にやるべきことが分かるようになっています。

その指示に従って操作や設定を進めれば簡単にネットショップを作成することができ、早ければ即日開設も可能なほどです。

7-1-4. ASPカートを利用してネットショップを自作するデメリット

一方で、デメリットとして機能やデザインのカスタマイズ性の低さが挙げられます。

ASPカートを利用してネットショップを自作する場合、ASPカートの提供企業側で用意された機能やデザインの中から必要なものを選択してショップに実装することになります。

「選択するだけ」で良い反面、用意された選択肢の範囲内でしか機能やデザインを使用できないので、ネットショップの独自性を高めたい場合にはこの点はデメリットとなってしまいます。

7-1-5. ASPカートを利用してネットショップを自作すべき人

このような特徴を踏まえると、ASPカートを利用したネットショップの自作が向いているのは「特に手軽さを重視する個人事業主の方や中小企業」と言えます。

小規模なビジネスとしてネットショップ運用を開始する場合、最初から大きなコストを割くことはリスクになります。そのため、中小企業や個人事業主の方には特に、ASPカートのようにコストを抑えられる自作方法がおすすめです。

さらに、WebやITのリテラシーに自信が無かったり、トライアル的にネットショップを運営してみたい場合には手軽にネットショップを自作できるかどうかも重要になってくるはずです。

そのように、手軽さを重視し、まずは小規模にネットショップを運用していくという場合にASPカートの利用は適しているのです。

7-2. ECオープンソースの利用がおすすめな人

続いてECオープンソースを利用したネットショップの自作方法について、その特徴やどのような人に向いているかをお伝えします。

7-2-1. ECオープンソースの概要

一般公開されたネットショップ用のプログラムであるECオープンソースを利用すれば、初期費用をかけることなくネットショップを自作することができます。

EC-CUBEやWordPressのプラグイン(WooCommerceなど)がECオープンソースの代表例です。

「プログラム」と聞くと、少しとっつきにくく感じられるかもしれませんが、要はネットショップのための無料のソフト(アプリ)だと思ってもらえれば大丈夫です。

この無料ソフトは、サーバーにインストールすることで作動します。そのため、ECオープンソースを利用するには、まずXserverなどのレンタルサーバーを契約する必要があります。

また、ネットショップの土台となるWebサイトも作成しなければならないので、ASPカートを利用する場合と比べて難易度は高くなります。

とはいえ、利用するECオープンソースによっては、プログラミングについての知識が無くても十分にネットショップを作成することができるためあまり身構えなくても大丈夫です。

7-2-2. ECオープンソースを利用してネットショップを自作する場合の費用

ECオープンソースを利用してネットショップを自作する場合、初期費用はかかりませんが、サーバーやドメイン(ネットショップの住所のようなもの)の代金が運用費として必要となります。

それぞれの費用の目安は以下の通りです。

◆サーバー費用…1,000円程度〜/月
◆ドメイン費用…数百円程度〜/年

このように、基本的には1ヶ月あたり2,000円以内に収まる程度の運用費なので、決して大きな負担となることはありません。

7-2-3. ECオープンソースを利用してネットショップを自作するメリット

ECオープンソースを利用してネットショップを自作するメリットは、コストが抑えやすい点です。

先ほどお伝えしたように、サーバーとドメインの費用が運用費として必要となってきますが、売り上げが伸びてくればこの負担は相対的に小さくなってきます。

そもそも毎月2,000円以内に収めることができるので、この運用費についてはシビアに捉えなくても良いと言えます。

また、ECオープンソースを利用してネットショップを作った場合は、決済手数料も最低限の割合(3%〜)で済ませることができるので、売り上げが伸びてくればASPカートを利用した場合よりもコスト負担が小さくなるはずです。

試しに月商20万円のケースでコストを計算してみましょう。

◆ASPカートの場合(STORESの無料プランを想定)・決済手数料…10,000円(決済手数料5%)→10,000円/月
◆ECオープンソースの場合・サーバー+ドメインの費用…1,500円(想定)・決済手数料…7,000円(決済手数料3.5%で計算)→合計8,500円/月

この試算結果からも、ECオープンソースの利用がコストを抑えやすいネットショップの自作方法であることがお分かりいただけるかと思います。

7-2-4. ECオープンソースを利用してネットショップを自作するデメリット

ECオープンソースを利用してネットショップを自作する場合、その性質上Webサイト構築の基礎知識が必要となってきます。

例えば、比較的利用ハードルの低いECオープンソースに、WordPressのプラグイン(WooCommerce)がありますが、これを使ってネットショップを自作する場合は「WordPressを使ったWebサイトの構築方法」を身に付け、実践していかなければなりません。

ネットで検索したり、ノウハウ本を1冊読む程度でこうした知識は十分習得することができるのですが、どうしてもある程度の時間を費やす必要があります。

この点は、特にできるだけ早くネットショップを開設したいという方にとってはデメリットとなってしまいます。

▼補足
・WordPressとはオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)のことで、分かりやすく言えば「本格的なWebサイトを簡単に作成するための仕組み・ツール」です。イメージとしては、より多くのカスタマイズが可能なはてなブログを思い浮かべてみてください。
・プラグインとはWordPressで作成したサイトに実装できる「機能」のことです。プラグインをWordPressにインストールすることで、その機能をサイトで使えるようになります。例えば、お問い合わせフォーム設置用のプラグインをインストールすれば、サイト内にお問い合わせフォームを実装できます。同様に、WooCommerceをインストールすればサイト内にネットショップの基本機能を実装できます。

7-2-5. ECオープンソースを利用してネットショップを自作すべき人

こういった特徴から、ECオープンソースを利用したネットショップの自作が向いているのは「手軽さよりもコストを重視する個人事業主の方や中小企業」と言えます。

ASPカートもコストが抑えやすい自作方法の一つではありますが、売り上げが一定額以上になってきた場合のことを考えると、ECオープンソースを利用した場合にはかないません。

コストを抑えたネットショップ開設・運用を最重要と考え、より貪欲に利益を追求しようとお考えならECオープンソースを利用したネットショップ作成が向いています。

プログラミングの知識が無い場合は特に「WooCommerce」がおすすめ
WooCommerceはECオープンソースでありながら、WordPressのプラグインでもあるため、プログラミングの知識が無くても十分にネットショップを構築することが可能です。
さらにWooCommerce用に様々な拡張機能も開発されていて、そのような機能を追加していくことで、より使いやすいネットショップを作り上げていくことができます。つまり、プログラミングができなくても自由度の高いカスタマイズが実現できるのです。
日本プラグイン研究所ではWooCommerce拡張機能を提供しているので、どのような機能があるのかぜひ一度ご覧になってみてくださいね。
また、WooCommerceを使ったネットショップの作り方を知りたい場合には『woocommerce 使い方』の記事が役立つはずです。ぜひ参考にしてみてください。

7-3. 既存サイトへの決済サービス導入がおすすめな人

続いて、既に運用を行っているWebサイトを流用する手法にはなりますが、既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作する方法の特徴や向いている人について説明します。

7-3-1. 既存サイトへの決済サービス導入の概要

既にWebサイトをお持ちの場合、ネットショップ用にページを追加して、そこに決済サービスを導入すれば労力を抑えてネットショップを自作することができます。

Webサイトを構築し、運営してきた方にとっては難易度もさほど高くはない方法です。

導入する決済サービスの例としては、PayPal、Stripeなどがあります。

7-3-2. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作する場合の費用

決済サービスは、初期費用や月額固定費が無料なものがほとんどです。

そのため、この方法でネットショップを作る場合は新たな費用はかからないと考えておきましょう。

ただし、決済サービスの提供会社が設定する決済手数料(3.6%〜)は必要ですし、既存サイトの運用にかかっていた費用は引き続き発生します。

7-3-3. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作するメリット

既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作するメリットは、既にあるサイトを有効活用できるという点です。

まず既存サイトをネットショップの土台として使うため、自作に必要な労力を抑えるために既存サイトの存在が有効であることはお分かりですね。

さらにサイトにある程度アクセスがあるのであれば、そのユーザーがネットショップを見てくれる可能性も高く、集客面でも既存サイトは役立ってくれます。

このように、労力面・集客面で既存サイトを有効に活用できる点はこの方法ならではのメリットです。

7-3-4. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作するデメリット

この方法のデメリットは、決済以外の機能を実装できないという点です。

既存サイトを活用して最小限の労力でネットショップを作れることは嬉しいメリットですが、やはり決済機能を導入しただけではネットショップとして物足りなさがあります。

特に将来的にどんどん売り上げを伸ばしていきたいという場合は、このデメリットは注視しておかなければなりません。

7-3-5. 既存サイトへ決済サービスを導入してネットショップを自作すべき人

もうお分かりかとは思いますが、既存サイトへの決済サービス導入がおすすめなのは、現段階でWebサイトを運用している方です。

さらに、そのサイトに毎日アクセスがある状態であればなおのことおすすめです。

先ほど決済以外の機能を実装できないことをデメリットとしてお伝えしましたが、無駄に費用がかかることもありませんし、それほど多くの手間がかからないので、ひとまず試してみて損はありません。

将来的に、カート機能や一目でネットショップと分かるデザインが必要になりそうなら、並行して別の自作方法に挑戦してみると良いですよ。

※ただし、販売する商品と既存サイトのテーマに関連性が無い場合は、ユーザーの混乱を招きかねないので別の方法でネットショップを作ることを検討してください。

7-4. ECパッケージの利用がおすすめな人

次に、ECパッケージを利用したネットショップの自作方法について、特徴やどのような人に向いているかをお伝えします。

7-4-1. ECパッケージの概要

ネットショップに必要な仕組みや機能がセットになったソフトウェアであるECパッケージを利用し、さらにカスタマイズを加えることで独自性の高いネットショップを作成することができます。

ECパッケージによってネットショップを自作するには、基本的にプログラミング技術が必要となり、難易度もかなり高い方法と言えます。

ただ、ネットショップのための仕組み・機能は一通りソフトの中に組み込まれているため、ゼロから構築していく必要はありません。

ECパッケージは、提供会社から購入し、自社のサーバーにインストールすることで利用することができます。また最近はクラウド上で利用できるECパッケージも増えてきています。

7-4-2. ECパッケージを利用してネットショップを自作する場合の費用

ECパッケージを利用してネットショップを自作する場合、初期費用・運用費共に高額になります。

初期費用では、ECパッケージの購入・導入に最低でも300万円程度のコストがかかってきます。

また、運用費としてライセンス料や保守・サポート費用が必要となるケースがほとんどで、目安としては数十万円程度が必要です。

初期費用だけでなく運用においても高額なコストが必要となるため、最初から1,000万円規模の売り上げを見込めるネットショップでない限り、自作方法として現実的ではありません。

7-4-3. ECパッケージを利用してネットショップを自作するメリット

ECパッケージでは、単なるカート機能だけでなく、商品の在庫管理機能や外部システムとの連携など、中〜大規模ネットショップに必要な機能がセットになっています。

カスタマイズのために手を加えなくてもある程度の仕組みや機能は網羅されていることが多く、この点は幅広い機能を必要とするネットショップを運営したい場合には大きなメリットになります。

7-4-4. ECパッケージを利用してネットショップを自作するデメリット

ECパッケージを利用してネットショップを自作するデメリットは、高額な費用負担が発生する点です。

毎月の運用費だけでも数十万円が必要となるため、小規模にネットショップをスタートする場合にはコスト面でのリスクが高すぎます。

そういったケースにおいては、ECパッケージは「選ぶべきでない方法」と言わざるを得ません。

7-4-5. ECパッケージを利用してネットショップを自作すべき人

これまでの内容を踏まえると、「中〜大企業が運用開始後すぐに1,000万円を超える月商を見込める」という場合にはECパッケージの利用が適していると言えます。

売り上げが多くても費用負担が高額であることには変わりありませんが、毎月1,000万円規模の売り上げが出せるネットショップにはECパッケージに組み込まれているような様々な機能が必要になってくるはずです。

そのように、最初から規模の大きなビジネスとしてネットショップを運営していく場合はECパッケージが役立ってくれます。

7-5. スクラッチ開発がおすすめな人

最後に、スクラッチ開発でネットショップを自作する方法についてお伝えします。

7-5-1. スクラッチ開発の概要

スクラッチ開発では、ネットショップをゼロから構築することになります。

そのため、プログラミングの技術はもちろんのこと、デザインスキルも必要となりますし、サーバーやネットワークなどのITインフラに関する知見・技術も欠かせません。

難易度は極めて高く、正直なところ中小企業や個人事業主の方が独自に取り組むことは不可能に近いです。

7-5-2. スクラッチ開発でネットショップを自作する場合の費用

スクラッチ開発でネットショップを作るのに必要な費用は、ネットショップの仕様や規模によって大きく異なるので一概には言えませんが、少なくとも1,000万円以上の初期費用はかかってきます。

ここには、サーバーやネットワーク関連機器などの機器類の費用や開発に関わる人の人件費が含まれます。

また、保守やサポートにあたる人の人件費も運用費として発生し、その金額は少なくとも数十万円以上となるのが一般的です。

7-5-3. スクラッチ開発でネットショップを自作するメリット

スクラッチ開発のメリットは、必要に応じて自由にネットショップの仕様や機能を変更できることです。

このため、ECパッケージにも組み込まれていないような機能が必要となった場合でも基本的には対応することが可能です。

とはいえ、そのような一般的でない機能が必要になるようなネットショップはそうそうないと考えておいてください。

強いて言うなら、ZOZOTOWNやUNIQLOのような超大規模なネットショップであればスクラッチ開発のメリットを活かせるでしょう。

7-5-4. スクラッチ開発でネットショップを自作するデメリット

スクラッチ開発でネットショップを作るデメリットは、非常に多くのリソースが必要となる点です。

まず、お伝えした通り高額なコストが必要となりますし、莫大な作業量や高い技術を持つ人員、そして年単位の時間もかかります。

このため、大企業でもスクラッチ開発でネットショップを制作するケースは多くはありません。

7-5-5. スクラッチ開発でネットショップを自作すべき人

とはいえスクラッチ開発でのネットショップ制作が適しているケースが全く無いというわけではありません。

例えば大企業が、主軸事業としてネットショップを運営する場合にはスクラッチ開発が採用されるケースもあるのです。

実際、先ほども例に挙げましたが、ZOZOTOWNやUNIQLOのネットショップはスクラッチ開発により構築されています。

ただ、それほどの規模が見込まれない限りはスクラッチ開発には手を出すべきではないということでもあります。

8. まとめ

ここまでお読みいただいて、ネットショップを自作することの概要や具体的な自作方法についてご理解いただけたでしょうか?

最後に今回の内容をおさらいしておきましょう。

まず大前提として、ネットショップの自作は、より本気で利益を追求したいという方におすすめです。

これは、コストの抑えやすさやデザインの自由度の高さに起因します。

具体的な自作方法としては、以下の5つがあります。

◆ASPカートの利用◆ECオープンソースの利用◆既存サイトへの決済サービス導入◆ECパッケージの利用◆スクラッチ開発

こういった方法のうち、どれを選ぶかにもよりますが、一般的にネットショップを自作することには次のようなメリットがあります。

短期間でオープンしやすいスキルやノウハウが身に付くより多くの売り上げを手元に残せる

一方でデメリットには以下のようなものがあります。

方法によっては開設に手間がかかる集客や宣伝を自分で行う必要があるネットショップの不具合に対応しなくてはならない

こうしたことを踏まえると、ネットショップの自作がおすすめなのは次のような人だと言えます。

商品に独自性があるWeb/IT関連の知識や技術を習得することに抵抗が無い将来的にネットショップの規模を拡大させたい

逆に次のような方にはネットショップの自作はおすすめできませんので、他の方法を検討してみましょう。

商品価格に強みがあるWeb/IT関連の知識や技術を習得する自信が無いそもそも一定以上の利益を求めていない自力での集客に自信が無い

また、ネットショップの自作方法は、各方法の特徴やメリット・デメリットを把握した上で慎重に選ばなければなりません。

自作するということは共通していても、方法ごとに特徴にかなり違いがあり、中にはあなたが選ぶべきでない方法もあるからです。

今回の記事が、あなたのネットショップ開設に少しでも役立てば幸いです。

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カテゴリー: ネットショップ開業

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