「ホワイトペーパーを作りたいけれど、何から始めればよいのかわからない」
「効果的なホワイトペーパーの作成が急務で、失敗するわけにはいかない」
ホワイトペーパーについて、このような困りごとを抱えていませんか?
リードの獲得・育成に貢献してくれるホワイトペーパーは、Webマーケティングをするなら必須と考える企業も多いでしょう。
実際に、ホワイトペーパーの最適化によって以下のような成果を上げている企業も存在します。
- セミナーとの相互作用でリード獲得数が14倍になった(「SATORI」導入事例)
- サービスサイトへの遷移が12倍になり、そこからのCVは2.5倍になった(ferret One)
- 制作費1,700ドルで96,500ドル相当の売上が発生した(Vircom)
その反面、難易度が高いのではないかと作成を躊躇する担当者が少なくないことも事実です。しかし、諦める必要はありません。
ホワイトペーパーの作り方は、以下の9ステップになります。
この記事では、上記9ステップの具体的なやり方と効果的なホワイトペーパーを作るためのポイントについて、詳しく解説します。
解説の通りに行動してもらえれば、受注率向上につながるホワイトペーパーを作ることができるでしょう。
Web集客を成功させ、売上を伸ばしていくための第一歩として、ぜひ最後までお読みください。
目次
1. ユーザーのニーズを把握する
まずは準備として、ユーザーのニーズを把握する必要があります。ユーザーの知りたい情報が載っていないホワイトペーパーは、ダウンロードされないからです。
以下の方法で、ユーザーがどのようなニーズをもっているのかを把握しましょう。
◆購入や問い合わせ履歴のあるユーザー情報を調査する ◆社内でヒアリングを行う ◆統計資料やWeb検索から関連情報を集める |
それぞれの内容について、解説していきます。
1-1. 購入や問い合わせ履歴のあるユーザー情報を調査する
まずは、購入や問い合わせ履歴のあるユーザー情報を調査することが欠かせません。
ユーザーの属性や行動が把握できると、どのような人が何を目的として自社の商品にアプローチしてきているかがわかるからです。そこから、ニーズを予測することができます。
以下のような情報を集めて、その内容を確認しましょう。
・顧客の基本データ(年齢・性別・居住地・家族構成など)
・商品の販売履歴
・問い合わせ履歴
・サイトのアクセスログ
・アンケート結果
たとえば、40代の男性に購入者が多い場合には「マネジメントに役立つ情報がほしい」、購入前の問い合わせが多い場合には「商品について十分に比較検討したい」というニーズがあるかもしれません。
このように、自社にとって身近なユーザーのニーズを考えることで、どのようなホワイトペーパーにすべきかというイメージを膨らませることができます。
1-2. 社内でヒアリングを行う
自社の商品に対するユーザーニーズについて、社内でヒアリングを行うことも効果的です。
それぞれの立場からユーザーに接している担当者たちの話を聞けば、どのような情報が求められているのかがわかるからです。
これには、たとえば以下のようなパターンが考えられます。
ヒアリングの内容 | ユーザーが求める情報 |
---|---|
営業「これもできたらいいのに」という要望が多い | 商品のオプション機能やアップグレード、類似商品との機能の違いに関する情報 |
サポートセンター「使い方を教えてほしい」という問い合わせが多い | 商品の具体的な活用方法や事例 |
HP担当LPへの訪問はあるがCVRが低い | 商品の活用によって得られるベネフィット |
SNS担当「価格が高い」という発信が散見される | 商品の魅力と価格設定の根拠 |
このように、社内の各担当者にユーザーの言動について尋ねることで、ホワイトペーパーに掲載すべき情報が見えてきます。
1-3. 統計資料やWeb検索から関連情報を集める
統計資料やWeb検索から関連情報を集めることも大切です。具体的には、自社の商品や業界に関するキーワードについて、現状どのような動きがあるのかを把握します。
それによって、商品を取り巻く環境や親和性の高いユーザーのトレンドが見えてくるからです。
たとえば、商品がテレワーク支援ツールだとしましょう。その場合には以下のような情報を集めます。
- 国内企業におけるテレワーク導入率
- テレワークの導入率が高い業種
- 各社支援ツールのシェア率
- テレワーク支援ツールの人気ランキング
- テレワーク推進における課題
- 「テレワーク」のサジェストワード
- 「テレワーク ツール」の検索で表示されるコンテンツの内容
このような情報から、自社商品や競合の立ち位置、ユーザーの関心事などが把握できるのです。それを踏まえて、ニーズの高そうな分野を見極めていきましょう。
2. 自社の商品がどのニーズに応えられるか検討する
ユーザーのニーズが把握できたら、自社の商品がそのうちどれに応えられるのかを検討します。
この点は非常に重要で、ニーズがあるからとりあえずそれに応えようというスタンスではうまくいきません。情報の質が低くなってしまい、効果的なホワイトペーパーを作ることができないからです。
ホワイトペーパーの作成にあたっては、「ユーザーにとって価値のある情報を提供すること」がマストになります。
そのため、以下の方法でユーザーニーズに確実に応えられる部分はどこか明確にしましょう。
◆自社の商品が解決できる課題を洗い出す ◆商品のベネフィットとユーザーニーズのマッチングを確認する ◆価値のある情報を提供できるか自問する |
それぞれの内容について、解説していきます。
2-1. 自社の商品が解決できる課題を洗い出す
まずは、自社の商品でどのような課題が解決できるのかを洗い出します。
商品の特徴や購入者からの評価などをもとに、使う人にとってどのように役立つのかという点を全て挙げましょう。
たとえば先程と同じテレワーク支援ツールだとしたら、以下のような内容が考えられます。
- 全社員がテレワーク可能になるシステムを導入できる
- セキュアなネットワーク環境の整備ができる
- 作業効率の向上やコストカットにつながる
- BCP対策としても活用できる
- 定額制で財務上の負担が少ない
- 継続的なサポートを受けられる
- 社員の満足度と定着率が高まる
- 企業のブランドイメージが向上する
顕在的な問題の解決から心理的な満足度まで、あらゆる観点から考えてみることをおすすめします。
2-2. 商品のベネフィットとユーザーニーズのマッチングを確認する
次に、先程挙げた商品のベネフィットとユーザーニーズのマッチングを確認します。具体的には、自社の商品を使うことによるベネフィットは、ユーザーに求められているものなのかどうかを考えてみましょう。
いくらよい商品でも、需要がなければホワイトペーパーによる訴求が無駄になってしまうからです。
たとえば「2-1.自社の商品が解決できる課題を洗い出す」で挙げたテレワーク支援ツールだとしたら、以下のようなユーザーニーズがあればその分野でホワイトペーパーを作成できそうだと判断します。
- 情報漏洩に不安があり、安全にテレワークできるやり方が知りたい
- テレワークによってどの程度業務が効率化できるのかイメージしたい
- 低コスト・手厚いサポートを両立するツールを導入したい
もし、商品のベネフィットの中にはニーズがないということであれば、これ以前の手順をもう一度見直してみましょう。
2-3. 価値のある情報を提供できるか自問する
商品のベネフィットとユーザーニーズがうまくマッチングしそうであれば、その分野で価値のある情報を提供できるかどうか自問してください。
繰り返しになりますが、ユーザーが価値を感じられる内容でなければ、ホワイトペーパーはダウンロードされません。
以下のような点について検討し、「YES!」であれば質の高いホワイトペーパーを作成できる可能性が高いでしょう。
□ その分野について豊富な知識をもっている
□ 知識を裏付ける根拠を示すことができる
□ その分野における成功体験がある
□ 新規性・独自性の高い情報を提供することができる
端的にいうと、その分野について専門家として正確かつ有益な情報を提供しなければならないということです。
3. ターゲットを明確化する
準備の段階が済んだら、企画に進みます。まずは、ホワイトペーパーを届けるターゲットを明確化しましょう。
どのような人物に向けて作成するかが曖昧だと、ホワイトペーパーの訴求力が弱くなり、どの層にも響かなくなってしまう恐れがあるからです。
ターゲットを絞ることで、少数にしかダウンロードされないのではないかという心配は無用です。明確に設定した人物像に向けたホワイトペーパーは、該当者に刺さるだけではなく、よく似た周辺のユーザーにも訴求力を発揮します。
そのため、以下の方法でターゲットを明確化しましょう。
◆顧客データを分析してメインターゲット層を把握する ◆ペルソナを設定する |
それぞれの内容について、解説していきます。
3-1. 顧客データを分析してメインターゲット層を把握する
まずは、顧客の属性や購入履歴といったデータを分析し、メインターゲット層を把握します。
たとえば、「中間管理職からの問い合わせが最も多い」「購入者の大半がオプション機能を付加している」などの分析果をもとに、メインのターゲットとなるのはどのような人たちなのかを見極めるのです。
ターゲットの設定で重要なのは、データに基づいて行うということです。データから導き出したリアルな人物像に向けて作成したホワイトペーパーこそ、ユーザーに「まさに自分の求めていた情報だ」と思わせます。
そのため、この手順を疎かにしないようにしましょう。
3-2. ペルソナを設定する
メインターゲットの層が把握できたら、ペルソナを設定しましょう。ペルソナとは、商品を利用する架空の人物のことをいいます。
ここまでに検討した「ユーザーニーズ」と「メインターゲット層」を念頭に置いて、ホワイトペーパーをダウンロードするであろう人物像を描きます。
ペルソナを設定すると、ホワイトペーパーを届ける相手がより具体的にイメージでき、ニーズに合ったものを作ることができるのです。
ペルソナ設定では、以下のような要素を挙げていきましょう。
基本情報 | 年齢・性別・居住地・職業・年収・家族構成・学歴など |
パーソナリティ | 価値観・考え方・趣味・悩み・理想・流行への感度・人間関係の築き方など |
ライフスタイル | 生活パターン・休日の過ごし方・所持しているデバイス・よく利用するSNSなど |
このペルソナの気持ちになり、どのようなホワイトペーパーが欲しいと思うかを検討していくことになります。
4. テーマを決める
ターゲットが明確化したら、ホワイトペーパーのテーマを決めます。テーマとは、読者にどのような情報を提供するかということです。
繰り返しになりますが、「どのようなテーマがよいか」に対する答えはユーザーがもっています。そのため、設定したペルソナが求めるテーマを探し出すことが必要です。
以下の方法で、テーマを検討していきましょう。
◆テーマ案をできるだけ多く挙げる ◆多角的に検討してテーマを絞り込む |
それぞれの内容について、解説していきます。
4-1. テーマ案をできるだけ多く挙げる
まずは、効果的と考えられるテーマ案をできるだけ多く挙げます。多くの候補について検討することで、最適解への距離が縮まるからです。
たとえば、「テレワークの導入を検討している労務担当者」向けのテーマとしては、以下のようなものが考えられます。
- テレワークを成功させるためのコツ
- テレワーク支援ツールの選び方
- テレワークと社員満足度の関係性
ユーザーのニーズがないものは別として、この時点ではあまり取捨選択せずに、とにかく様々なテーマを考えてみることをおすすめします。
4-2. 多角的に検討してテーマを絞り込む
テーマ案が出揃ったら、多角的に検討して絞り込みます。絞り込みにあたっては、以下の視点で検討しましょう。
- ペルソナにマッチしているか
- よりニーズが高いものはどれか
- 専門家として質の高い情報を提供できるか
また、ホワイトペーパーの種類には主に以下の6つがあるため、これを念頭に置くと考えやすいでしょう。
課題解決 | ターゲットが抱えている「よくある課題」を取り上げ、自社商品によってそれを解決できるというストーリーを示す |
ノウハウ | 自社商品や社員が課題解決によって獲得したノウハウについて解説する |
事例集 | 商品の導入事例を紹介する |
調査レポート | 自社商品に関係する業界や市場の動向を調査し、その結果を公開する |
イベント資料 | セミナーや展示会などで使用した資料を公開する |
営業資料 | 自社商品の特徴や使い方・メリットなどを紹介する |
上記のどの種類が最適かということは、ペルソナのフェーズに応じて変わります。
たとえば、商品を認知したばかりという段階であれば、ノウハウや調査レポートによって商品・企業やその背景についてより理解を深めてもらうのがよいでしょう。
商品を購入するかどうかの比較検討という段階であれば、事例集や営業資料によって商品のベネフィットを実感してもらうのが効果的です。
【ホワイトペーパーの種類が多いほど幅広くリードを獲得できる】
この記事ではひとつのホワイトペーパーを作る方法について解説しており、現状のゴールはそこになるでしょう。
しかし、今後の見通しについても少々お伝えするとすれば・・・ホワイトペーパーを増やしていくほど、リードの獲得数も増えることが期待できます。
たとえば、コントローラーや顕微鏡など多様な機器を製造販売する株式会社キーエンスは、2022年12月現在で以下の数のホワイトペーパーを公開しています。
出典:株式会社キーエンス
- カタログ:341件
- 技術資料:1594件
- マニュアル:1638件
取り扱う商品が豊富だからこそ可能になるともいえますが、それぞれのホワイトペーパーにリードがつくことを考えると、種類が多いほど効果的だという見本にはなるでしょう。
5. テーマに関する情報を集める
テーマが決まったら、それに関連する情報を集めます。ホワイトペーパーに掲載する内容の量と質を担保するためです。
以下の方法で、できるだけ多くの情報を集めましょう。
◆社内のリソースを確認する ◆信頼できる外部情報を取得する |
それぞれの内容について、解説していきます。
5-1. 社内のリソースを確認する
テーマに関して、社内にデータや資料などのリソースがないか確認しましょう。
社内に蓄積されたデータは、実体験やノウハウが反映されていることが多く、ホワイトペーパーの読者にとってはとても有益です。
また、社内にあるデータを活用できれば、ゼロから情報収集する負担を軽減することも可能になります。
現時点でよいデータがないという場合には、アンケートやインタビューなどの独自調査を行うのもおすすめです。
5-2. 信頼できる外部情報を取得する
テーマに関して信頼できる外部情報を取得することもマストです。
ホワイトペーパーに掲載する情報は全て、根拠が明らかな状態にしておくべきだからです。それができなければ、ホワイトペーパーに説得力がなくなり、読者に納得してもらうことができません。
信頼できる情報源としては、以下のものを活用してください。
・官公庁の公開している資料
・学術論文
・専門事業者団体・研究機関・著名な商業出版社から出版されている書籍
情報収集の手がかりが掴めないという場合には、あなたのテーマと似たようなコンテンツを読んでみることをおすすめします。
活用できそうな情報源が載っているだけではなく、差別化を図るためのアイデアが閃くはずです。
6. 全体の構成を決める
企画の段階が済んだら、制作に進みます。まずは、ホワイトペーパー全体の構成を決めていきます。
以下は、一般的なホワイトペーパーの構成です。
表紙 | 「誰に対して何を伝えるか」を表現したタイトルと目を引くビジュアルを載せる |
目的 | 何のために作成したのか・読むことで何を実現できるのかを記述する |
目次 | 本論の内容を簡潔に伝える |
本論 | タイトルの具体的な中身について、論理的に解説する |
会社概要 | 会社の基本情報や著者紹介、問い合わせ先などを提示する |
このうち「本論」について、何をどのように述べるかということをさらに検討する必要があります。
以下の方法で、効果的な構成を作っていきましょう。
◆コンテンツに必要な要素を挙げる ◆ストーリーの自然な流れを作る |
それぞれの内容について、解説していきます。
6-1. コンテンツに必要な要素を挙げる
まずは、コンテンツに必要な要素、つまりホワイトペーパーの本論に記載すべき情報をもれなく挙げます。
「もれなく」を判断するときのヒントは、「ホワイトペーパーを読み終わった読者はどうなりたいのか」を考えることです。
たとえば、効果的なプレゼン資料の作り方というホワイトペーパーを読む人は、実際に自分で効果的なプレゼン資料を作れるようになりたいはずです。
ところが、もし「効果的なプレゼン資料の定義」や「具体的な作成手順」が抜けていたとしたら、そのニーズは満たされないでしょう。
このように、読者がホワイトペーパーを読む目的を達成するために必要な情報が揃っているかという観点で、抜け漏れをチェックしてください。
6-2. ストーリーの自然な流れを作る
必要な要素が出揃ったら、自然な流れのストーリーができるように並べましょう。
自然なストーリーで記述されていると、読者はその内容をすんなりと理解でき、ストレスなく読み進められます。同時に、論理性があり信頼できるという印象をもちやすくなるのです。
以下は、インバウンドマーケティングのソフトウェアであるHubSpotが公開している「AI(人工知能)を活用したマーケティング強化ガイド」というホワイトペーパーの目次です。
※HubSpotでは、ダウンロードする前にホワイトペーパーの一部が閲覧できるようになっています
出典:HubSpot
「AIを活用してマーケティングを強化する方法が知りたい」という読者に向けて、次のようなストーリーを展開しています。
- まずは確認、AIとはこういうものです
- そのAIはマーケティングに活用すると、こんなメリットが得られます
- ちなみに、デメリットもありますので念のために確認しておきましょう
- とはいえ、やはりAIは効果的で、具体的にはこのような活用方法があります
- 実際にうまく活用している例をご紹介しますので、参考にしてくださいね
- このような成功事例を生んだ商品は、こちらです
おそらく読者は、「なるほど、やはりAIはよさそうだ。まずはこの施策を打ってみよう」という気持ちになり、それに役立つ商品に関心をもつでしょう。
このように、各章が前後の内容とつながりながら流れていく構成にすることをおすすめします。
7. タイトルを作成する
構成が決まったら、ホワイトペーパーのタイトルを作成します。
ここでお伝えしたいのは、ホワイトペーパーにとってタイトルは非常に重要だということです。
なぜなら、読者に「読みたい!」と思わせるタイトルでなければ、ホワイトペーパーはまず間違いなくダウンロードされないからです。CVRはタイトルに左右されるといっても過言ではありません。
そのため、以下の方法で魅力的なタイトルを作成しましょう。
◆「何を」「どのように」解説し「どうなるのか」を表現する ◆読者の心を動かす言葉を選ぶ |
それぞれの内容について、解説していきます。
7-1. 「何を」「どのように」解説し「どうなるのか」を表現する
タイトルでは、以下3つの要素を表現するようにしましょう。
- 「何を」解説するのか
- 「どのように」解説するのか
- 読み終えたときに読者が「どうなるのか」
上記3つの要素にわけて考えると、タイトル案を豊富に挙げやすくなります。また、3つの要素がもれなく含まれているタイトルは、読者にホワイトペーパーの内容とベネフィットを具体的にイメージさせるのです。
【タイトルに3つの要素を表現する具体例】
・ウェブサイトの作成方法⇒【初心者OK】確実に収益を上げるウェブサイトを作るための超実践的方法
「超実践的方法」を「初心者にもわかるように」解説するため、「確実に収益を上げるウェブサイトを作れるようになる」
・ツール選び方ガイド⇒残業が半減するビジネスツールとは?人気5種類のスペックを徹底的に比較
「人気のあるビジネスツール5種類のスペック」の「徹底的な比較」について解説するため、「残業が半減する最適解を選ぶことができるようになる」
それぞれの要素について、できるだけ多くの表現を用意して組み合わせてみることで、効果的なタイトル案を探っていきましょう。
7-2. 読者の心を動かす言葉を選ぶ
タイトルに使う言葉には、読者の心を動かすものを選びましょう。心を動かすとは、読者がホワイトペーパーの内容を鮮明にイメージでき、ぜひともダウンロードしたいという気持ちになるということです。
読者の心を動かす言葉を選ぶためには、以下のポイントについて検討してみてください。
ベネフィットを訴える | 読者に読む価値があると思ってもらう |
具体的な表現や数字を活用する | 明確なイメージを伝え、読むことを決断しやすくする |
簡便性を付け加える | 読者に自分にもできそうな身近なテーマだと感じてもらう |
たとえば、EC事業の総合支援を行う株式会社いつものホワイトペーパータイトルでは、「売上アップ」というベネフィットと「30のチェックリスト」という具体的な数字が表現されています。
出典:株式会社いつも
また、マーケティング情報サイトferretのホワイトペーパータイトルは、「最小のチカラで最大の効果を出せる!」「今日から実行できる」の言葉によって、簡便性を強くアピールしています。
出典:ferret
このように、読者に「これは自分にとって必要な情報だ」と思ってもらえるようなタイトルを作成できると、ホワイトペーパーのダウンロード率は上がります。
8. 執筆・デザインを行う
テーマが決まったら、いよいよ執筆・デザインを始めましょう。
ホワイトペーパーをダウンロードした読者の次の行動を後押しするためには、有益な情報を見やすくわかりやすい状態にして伝えることが必要です。
そのため、以下の方法で読みやすいホワイトペーパーを作成しましょう。
◆結論ファーストで簡潔な文章を書く ◆箇条書きやイラストを活用する |
それぞれの内容について、解説していきます。
8-1. 結論ファーストで簡潔な文章を書く
ホワイトペーパー内の文章作成では、結論ファーストで簡潔に記述することを心掛けてください。
要点を得ない長々とした文章は、読み手にわかりにくい・読むのが疲れるといったストレスを与えます。そのストレスによって読者が離脱してしまえば、商品に関心をもってもらうのは難しいでしょう。
また、ホワイトペーパーを流し読みする読者も珍しくありません。冒頭に結論を明確に記述しておけば、熟読されなくても内容を概ね理解してもらうことが可能になります。
そのため、「誰にでも結論がすぐわかる」文章になっているかどうかを確認しながら執筆することをおすすめします。
8-2. 箇条書きやイラストを活用する
ホワイトペーパーは文章だけで構成することを避け、箇条書きやイラストを活用して視覚的なわかりやすさを出すようにしましょう。
延々と文章が続くコンテンツは、要点を得ない記述と同様に読者にストレスを与えます。箇条書きやイラストがあると視認性が高まり、少ない労力で内容を理解することができるのです。
同じ内容を伝えるにしても、「一文ではなく箇条書きにできないか」「図やグラフで表現できないか」と逐一自問することをおすすめします。
たとえば、インバウンドマーケティングのソフトウェアであるHubSpotのホワイトペーパーでは、箇条書きや囲み、イラストが随所に配置されています。
※HubSpotでは、ダウンロードする前にホワイトペーパーの一部が閲覧できるようになっています
出典:HubSpot
またユニークな例として、経営コンサルティング会社山田コンサルティンググループのホワイトペーパーには、マンガで解説しているものもあります。
何でもイラスト化すればよいというわけではありませんが、読者にとって見やすくわかりやすい形を追求するというのが大切なポイントです。
9. 校正・校閲を行う
ホワイトペーパーが完成したら、校正・校閲を行いましょう。誤った情報を公開してしまうと、商品や企業への信頼が損なわれます。
そのため、以下の視点で出来上がったホワイトペーパーをチェックしてください。
□ 誤字脱字はないか □ 数字の誤りはないか □ 表記ゆれがないか □ 句読点の使い方は適切か □ 事実誤認はないか □ 因果関係は正しいか □ 係り受けのルールに則っているか □ 差別語・不快語を使用していないか |
複数の人によって、時間差で繰り返し確認し、正確な内容を担保できるようにしましょう。
10. 効果的なホワイトペーパーを作るための5つのポイント
最後に、効果的なホワイトペーパーを作るポイントをご紹介しておきます。
効果的なホワイトペーパーを作るためには、以下5つのポイントを心掛けましょう。
それぞれの内容について、解説していきます。
10-1. あくまでもユーザーファーストを貫く
効果的なホワイトペーパーを作る上で欠かせないポイントは、あくまでもユーザーファーストを貫くということです。
ここまでにも繰り返しお伝えしてきたように、ダウンロードされるホワイトペーパーとは、ユーザーのニーズを満たすホワイトペーパーなのです。
ですから、自分たちが伝えたい情報ではなく、ユーザーが欲しい情報を提供することに徹しましょう。
「ユーザーにとって役立つ内容が大部分、商品のセールスは控えめにほんの少々」というバランスがちょうどよいでしょう。
10-2. 明確な根拠を示す
ホワイトペーパーの情報について、明確な根拠を示すことも重要です。
明確な根拠が示されていると、読者はそのホワイトペーパー、ひいては商品や企業に対する信頼を感じるようになり、問い合わせや購入といった次の行動を起こしやすくなるからです。
「5-2.信頼できる外部情報を取得する」で解説したような正確で権威ある情報を引用したり、具体的なデータを示したりすることで、読者が「それ本当?」と疑問に感じる部分がない状態を目指しましょう。
たとえば、筋トレ情報サイトのAthleteBody.jpが公開している「肉体改造のピラミッド 〜トレーニング編〜」というホワイトペーパーがあります。
このホワイトペーパーは、現役ボディビルダーやオリンピック日本代表のトレーニングコーチ経験者といった専門家の監修を受けています。さらに、30件の書籍や研究論文からデータを示し、情報の根拠を明示しているのです。
このように、明確な根拠に基づいた信頼性の高いホワイトペーパーを作れると、受注率アップに大きく貢献してくれるでしょう。
10-3. レギュレーションに則る
レギュレーションを設定し、それに則ってホワイトペーパーを作るということも見逃せないポイントです。
レギュレーションとは守るべき決まりや禁止事項のことで、それに則ったコンテンツは読者にとって見やすくわかりやすいものになります。
また、複数のホワイトペーパーを作成する場合には、統一感を表現することや品質のブレを予防することに役立ちます。
具体的には以下のような内容について、一定の配慮をするとよいでしょう。
□ 文章表現を統一する □ NGワードを共有する □ フォントやデザインを揃える □ 引用や出典のルールを確認する |
作成したレギュレーションは明文化し、関係者に周知して、いつでも閲覧できる形で保管することをおすすめします。
10-4. 常にアップデートする
ホワイトペーパーは作成して終わりではなく、常に見直してアップデートすることが必要です。
繰り返しになりますが、ホワイトペーパーの善し悪しを決めるのは読者です。読者にとってベストなホワイトペーパーにしていくためには、公開後の反応を調査し、よりニーズに即した形を目指して修正を繰り返すことが求められます。
そのために、ホワイトペーパーのダウンロード数やCVRを把握し、改善すべき部分はないかという視点で適宜見直しを行いましょう。
10-5. マルチデバイス対応にする
ホワイトペーパーをどのデバイスでも適切に閲覧できるようにしておくことも重要です。
現代では、ほとんどの人がスマートフォンやタブレットといったPC以外のデバイスを活用しています。自社サイトやホワイトペーパーへのアクセスも、あらゆるデバイスから行われると考えるべきでしょう。
「ダウンロードしたいのに、フォームが入力しにくい」「ダウンロードしたもののうまく閲覧できない」ということになれば、ホワイトペーパーが効果を発揮するチャンスが失われてしまいます。
そのため、ホワイトペーパーの作成にあたっては、マルチデバイス化が前提と捉えておくことをおすすめします。
11. まとめ
ホワイトペーパーは、以下の9ステップで作ります。この記事では、各ステップで何をどのようにするのかという具体的なやり方を解説しました。
また、効果的なホワイトペーパーを作るためには、以下5つのポイントを心掛けましょう。
ユーザーのニーズに即したホワイトペーパーを作ることができれば、売上向上の強いサポーターになってくれます。ベストなホワイトペーパーを作るために、この記事が役立つことを願っています。